おとうふの香り

ハウキャナイビーシュア

知らない街の秋

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普段あまり乗らない電車に乗って、窓の外をするすると流れる知らない街の景色を目で追って、家家にあたる陽のひかりを見て、あー、知らない街の秋、知らない街の秋ってすばらしいな、と思った。

 

昔は、ただでさえ毎日悲しいのに、秋は風景や気温、色合いとか、世界がまるごとで悲しく切なくさせにかかってるんだよなと思って、それで秋が嫌いだった。

山手線に乗ってドア前に立ち、高田馬場駅あたりを通るとき、レール沿いにボワボワと揺れる哀愁たっぷりのススキ群があって、大学生の頃はそれを見るたびに、まんまと悲しくて、秋め、と思っていた。

 

ここ数年は、秋が結構好きで、大人になったなーと思う。秋って美しいね。